玄米菜食に関する正しい知識

2013/06/25

最近の健康ブームにあおられて、代替医療、自然療法に関する情報はまさに玉石混交です。

健康食品の必要性をやたらと強調して売上を伸ばしたい側の人と、薬や西洋医学離れを阻止したい側の人による、自分たちに都合のよい情報の発信合戦を見ているようです。

本来ならば、関わりあいたくない話題ですが、あまりにひどい情報に関して、例をあげて少しだけ私見を述べたいと思います。

あくまでも私見です。エビデンスに基づくものではありません。


例1)玄米食は危ない?!

玄米は天地の恵みですよ。 理屈でなく、興味のある方は迷わず玄米食を実行してみて下さい。
まず、玄米と白米の違い。稲を収穫して脱穀してとれたものが玄米。
そして、玄米の外側を削って精米したものが白米。
削って出来た茶色の粉が米ぬかです。

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玄米が危険だとされる理由は、この米ぬかの部分に農薬や水銀、鉛、カドミウムなどの有害重金属が残留しているために、精米せずに食べると米ぬかの部分に含まれるこれらの有害物質を摂取してしまうからだということです。

そもそも、何故、玄米が体にいいのかが根本的にわかっていないのですね。 玄米食の真の意味とは? それは、玄米と白米を田んぼにまいてみれば一目瞭然です(正確には苗を作るのですが)。 玄米は、その表面に農薬が付着していようがいまいが発芽します。命という天地の気が凝集したものが生きた状態でつまっているからです。

白米はどうですか?農薬はついていないかもしれないけど、新しい命を芽吹くことは絶対にありません。命を失ってしまったからです。つまり、天地の気が抜けてしまっているのです。
玄米食の真の意味とは、まさにこの玄米のもつ命を通して天の気、地の気をいただくことにあるのです。玄米のひと粒ひと粒に命を感じていたからこそ、昔の人は一粒のお米も粗末にしなかったのです。


玄米の一般的健康増進作用

1)玄米は白米よりもビタミン、ミネラル、食物繊維、脂質にたんぱく質を多くんだ完全栄養食です。ばかばかしい話ですが、玄米から米ぬかの部分を精米して除去し、できた米ぬかを原料にしてビタミンなどのサプリが作られているのをご存知ですか? 最近では米ぬか石鹸や米ぬかの化粧品もあります。米ぬかの部分が有害どころかいかに有用であるかの証拠です。

2)白米を主食にすると、一日に何十品目もの食材を食べなければなりませんが、玄米が主食であればその必要もありません。 また、玄米に多く含まれるフィチン酸は有害重金属と結合して体外に排泄する働きをします。必要なミネラルで体が満たされていると、有害なミネラル(重金属 など)は体内に蓄積せずに排泄されることもわかっています。土壌劣化の問題はありますが、白米に比べ玄米にはミネラルが豊富です。

3)いわゆる腸内の悪玉菌の繁殖を抑え、善玉菌を増やし腸内細菌のバランスを良好に保ちます。善玉菌は腸粘膜のバリア機能を強化し、有害物質や細菌による腸粘膜の障害から腸を守ります。

4)玄米に豊富に含まれる食物繊維によって、便通が促進され便秘が改善されます。 便こそ有害物質の塊。便秘により本来排泄されるべきものがいつまでも体内に停滞していることによる悪影響は、玄米に付着している有害物質の比ではありません。 便秘を軽く考えてはいけません。便秘により腸内に停滞した便は有害物資の塊であり発生原です。

5)生きている私たちの体は正直です。天地の気を含む食べ物を食べると体が満足して必要以上に大食にはなりません。が、気が満たされないような食べ物をい くら食べても体が満たされないので、次から次に食べ物を求めます。物理的に胃の許容量いっぱいになるまで食べてしまいます。気の抜けた燃えカスのようなも のばかり食べるために過食症になるのです。


以上、大まかにお話しさせていただきました。深いことを言うと、一冊の本になってしまいますので割愛させていただきましたが、これだけでも、いかに玄米は 危険だという情報が意図的に玄米の悪い面だけに皆さんの注目を集めようとした、作為的な情報であることかがお分かりいただけると思います。

真理は単純明快です。

普通に考えて、玄米が危険とは思わないでしょう。
小さな頭で考えるからややこしいことになるのです。
不確かな情報に振り回されず、心の声に耳を傾けて下さい。

最後になりましたが、注意事項をひとつ。

体質やその時の体調によって、体が玄米を受け付けない場合があります。
それは、玄米が危険なのではなくて、その人のその状態には玄米があっていないということです。
体質改善には臨機応変な対応が最も大切で、そこを見極める必要があります。

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例2)野菜を食べすぎると癌になる?!

とある雑誌にでていた驚くべき記事です。
この記事によると、大地からはラドンやラジウムなどから自然放射線が放射されており、野菜にはこの自然放射線が吸収され放射線量が高くなってしまう。それを一定量以上食べてしまうと発がんのリスクが高くなるために危険であるとのことです。
どんなものでも、過ぎたるはなお及ばざるがごとしですので、量の問題はあるでしょう。


しかし自然放射線のような低線量放射線は発癌の危険性を高めるのではなく、むしろ体内の免疫を刺激して免疫力が増強し、がんに対する抵抗力を高めてくれる ことが医学的に証明されているのです。低線量放射線ホルミシス効果といいますが、実際の癌治療の現場にすでに応用され効果をあげているのです。当院でも実 施しています。民間レベルで低線量ホルミシス効果を利用した健康法として、岩盤浴やラジウム温泉、ラドン温泉などがあります。

ちなみに癌治療で有名な秋田県の玉川温泉の効果も自然放射線、つまりホルミシス効果によるものです。

ですから、不幸にしてこの記事で野菜に対する不安感を覚えてしまった方も、自然放射線下で生育した野菜による放射線障害のリスクはそれほど恐れなくてもよ いのではないでしょうか?ただ、農薬、重金属、寄生虫など、別の問題がありますが、少なくとも野菜を食べ過ぎると癌のリスクが高くなるという表現は適切で はなく、いたずらに野菜に対する不安感と誤解を招きます。

ゆえに、サプリメントで栄養補給するのが安全で好ましいような錯覚をおこさせます。

これも、大衆扇動、企業への利益誘導でしょうね。


topics_yasai_im1私はむしろ記事そのものよりも、この記事を読んで野菜は危険なんだと思い込んでしまう人の心の弱さに危うさを感じてしまうのです。

普通に考えて不自然(自然界の摂理に反しているという意味)な情報をみかけたら、うのみにせずに、疑うわけでもなく、ただ自然に違和感を感じる感性をなくさない事は大切です。

物事を正しく判断する心の逞しさ(生命力といってもよいでしょう)が、現代人には培われていない場合が多く、判断をマスコミの情報をもとにして行っていると、このての大衆操作を意図した情報が流されるとすぐに鵜呑みにしてしまうのです。

もし、これが事実なら草食動物はみな癌で死んでいるはずです。

何よりも、私たち自身が大地の上で生活しているのですから、野菜を介さなくても、大地に生活することそのもので癌の危険が高くなるということになってしまいます。

こんな単純な疑問が起こる前に現代人は不安感が先に立ってしまうようです。


最後に、なりましたが注意をいくつか。
ここで扱っているのは放射性同位元素からの自然放射線のことで、ジオパシックストレスのことではありません。ジオパシックストレス(大地の亀裂や地下の水脈、断層などからのネガティブな波動)は癌の原因に大いに関係していると思われます。

また、野菜は食べ方が最も重要です。
生or加熱の問題もありますが、一番肝心なのは体質に合わせたとり方です。
たとえば、一般的に冷え性の人が冬に生野菜など食べていても体がさらに冷えるだけで何のメリットもありません。(例外として、体質が陽極まっていて毛細血 管が収縮し血流が悪くなっている場合は一時的に末端の血流が改善し暖まる錯覚を起こすこともあるので注意が必要です。)
いずれ詳しくトピックスで考察しましょう。