なかなか解消されない肥満、その本当の理由

2013/06/22

肥満症に関する医学的な説明は、皆さん十分な情報をお持ちだと思いますので詳しくはほかに譲ります。
ここでは、甲状腺に代表されるホルモンバランス、細胞内代謝、遺伝的素因、食事内容など医学的な検証はすでにしっかり行っているのに体重が減らない場合を考えてみます。
食べていないのに肥満になったり、食事制限をしっかりしているにも関わらず減量できない。
そうかと思えば、大食いなのに全く太らず、太っても比較的体重のコントロールがうまくできる人(動物)がいるのは何故でしょう。意外に思うかもしれません が、それは体内の老廃物や有害物質を体外に排泄(いわゆるデトックス)する、排泄能力に大きく関係しています。
老廃物や有害物質を無毒化して体外に排泄する経路のどこかがうまく機能していない場合や、体内に取り込まれる有害物質が解毒能力を上回ってしまうと、処理されない有害物質が血中に溢れてきてしまいます。
そのままでは生命維持に不都合なため、とりあえず細胞中の水分含有量を増やして毒物を薄めようとします(これが水太りの真実)。
つぎに、具体的に毒物を捨てる場所を体内に作るということで脂肪細胞の増量がおこります(脂肪組織には脂溶性の有害物質の一時的な貯蔵場所という一面があります)。他に、ゴミ捨て場として重要な場所にマトリックス層というのがありますが、ここでは省略します。
つまり、肥満とは、有害物質が体外に排泄しきれないときに生命維持のために生体がとる苦肉の策なのです。これが、肥満の重要な一面、場合によっては根本的な原因です。やみくもにダイエットをしてもうまくいかないわけです。
当院ではしつこくお話しますが、あらゆる病気の始まりは、老廃物の蓄積ですよと。
まずは排泄治療をしっかり行いましょう。