マーガリン
診療を通して、いろいろな方のお話を聞きますが、栄養に関する誤った認識をどうにかしないといかんなあと危機感を覚えることがしばしばあります。
なにしろ、まともに影響を受けるのは子供たちですから。
先日、とあるスーパーで、一見して健康状態がよろしくなさそうなご婦人がバターとマーガリンどちらにしようか思案の末、マーガリンに軍配をあげたのを目撃し、えーっ?!とひそかに衝撃を受けてしまった。
おそらく、動物性の脂肪よりも植物性のほうが体によいと判断したのだろう。
世に円満する誤った知識。事態はほんとに深刻です。
大げさではありませんが、健康状態がよろしくないのにその選択が命取りになってしまいます。
いまさらではありますが、マーガリンのエピソードを少しお話しましょう。
マーガリンはトランス脂肪酸という自然な状態ではありえないとても不自然な脂肪の塊で、食品としては最悪の脂肪です。構造もプラスチックに似ています。
アメリカのナチュラリスト、フレッド・ロー氏の実験をご存じだろうか?
マーガリンをお皿にもって野外に放置してみたところ、アリやハエなどが全く寄り付く気配もないばかりか、二年間カビ一つはえなかった。というもの。
これを見たロー氏は思ったそうです。
「こいつは食べ物ではない、食べ物のふりをしたプラスチックだ!」と。
ちなみに欧米では、このトランス脂肪酸の正体(とにかく体に悪い)が明らかになり、食品への使用が禁止されてきています。
どう悪いかは、きりがないので、みなさん調べてみてください。
ところで、○乳でカルシウムを取ろうと思っている方、まさかいませんよね?